PS3が地獄で存在できるか真剣に考える★16

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794 名前: 名無しさん必死だな 投稿日: 2007/04/07(土) 17:13:16 ID:K+bi9NlgO


ボクはいま、病院のベッドに横たわりながら、窓越しに通りを眺めている。
通りを歩く人々の服装が、めっきりと春らしく変わってきた。
そんな変化が分かってしまうほど、ボクは長いこと、この病院のベッドから外を眺め続けてきた。
通りをはさんだ向かい側に、小さなゲーム屋さんがある。
店先に古いアーケードマシンが置かれ、学校帰りの小学生が遊んでいく、そんなゲーム屋さんだ。
その薄汚れたショーウィンドウガラスの内側に、もうずいぶん前から、一つの黒い箱が見えている。
たった一つ、寂しそうに。
外に貼られたPS3緊急入荷と殴り書きされた紙が、今はもうあちこち破け、春先の強い風にあおられている。
ボクの病気はちっとも良くならない。
かえって、少しずつ悪くなっているような気がする。
いつの間にか、ボクはあの黒い箱に自分の運命を託している。
あの最後の箱が売れたなら…。
いくらか期待を込めて、ボクは毎朝、窓を開ける。
でも、箱はそこにある。
ボクはがっかりして、またベッドに横たわり、これからの自分の運命と黒い箱の行く末を、何となく重ね合わせたりしている。