後世に残したいコピペ集

58 本当にあった怖い名無し 2005/07/05(火) 02:05:01 id:IrRIXCJq0


日本が世界を相手に戦争していた頃、
世界中が一つになって、日本に攻め寄せていた。
皇軍兵士のわたしは、独りで地獄を彷徨っていた。戦場は敵だらけだ。
あらゆる詐術、嘘がはこびり、奇形の賊軍どもに、無数のまやかしを見せられた。
幻覚を伴う毒ガスを吸い込んでしまったようだった。


やがて、女のふりをした敵兵の男が、ズボンを降ろして、四つん這いになり、尻をわたしに向けた。
軍靴でそいつの尻を蹴り上げてやった。汚いケツを俺に向けるな!
そいつは女のような声色で命乞いをし、女のような悲鳴を上げた。
わたしは軍刀でそいつの肚を裂き、捨ておいた。より苦しむように。


呻き声を上げる敵兵のリュックから食料を見つけた。
パッケージを開けると、中から「ナポリタン」が出て来た。
わたしは、それを一口食べて吐き出した。
こんなまずいものが喰えるか! まるで糞だ!
わたしは敵兵の手足を切り落とした。さらに苦しむように。


戦場を抜け、石の祠にただずむ、老人を見つけ話をした。
いずれ出会うべくして出会う女に出会うだろうと告げられた。
まやかしの一つだと思っていたが、これは誠であるらしい。
戦争にロマンスはつきものだ。そういうこともあるのだろう。


わたしの部隊は全滅したようだ。わたしは、また生き残ってしまった。
ただ、糞の味のする「ナポリタン」への怒りが、再び、わたしを戦場に駆り立てた。